0. はじめに
こんにちは。ワラゴンです。
アメリカへ移住しています!なんて言うと、ちょっとカッコイイ響きがしますよね(私だけ?)。
2001年の同時多発テロ以降、アメリカへの移住の壁はただでさえ高くなっていたのに、近年のトランプ政権ではその流れが一段と加速しています。
今となってはアメリカで永住権(グリーンカード)を取得するというのは、ほとんど無理ゲーに近い訳ですが、それでもアメリカへの移住を考えているという無謀なあなたのために、カリフォルニア・ロサンゼルスに住む日本人の生活費を実例を交えて紹介したいと思います。
もしかすると、転勤などでこれから南カリフォルニアに渡米する予定がある人たちにとっても、良い参考になるのではないかと思うので、なるべく詳細に書きたいと思います。
実例を元にしてこんなに詳しく書いている人って、たぶん他にはいないと思いますので、ぜひに参考にしてみてください。
参考:【2008年】 ロサンゼルスに住む日本人留学生の生活費をなるべく詳しく書いてみる
アメリカ生活は過酷だと分かっていても、それでもアメリカにチャレンジしてみたいというあなたのために、エンジニアのアメリカ進出・移住を応援するシリーズを始めました。
このシリーズを読んで、本当にアメリカで良いのかどうか、良く検討してみてください!
それでは、1カ月の収支のバランスを見てみましょう。
◆1カ月の収支概要(例:2019年7月)
収入
1 | 定期収入(手取り) | $3,400 |
2 | 嫁パート | $400 |
合計 | $3,800 |
支出
固定費 | 1 | 家賃 | $1,300 |
2 | 電気 | $35 | |
3 | ガス | $15 | |
4 | 水道 | $65 | |
5 | 携帯(2台分) | $72 | |
6 | インターネット | $45 | |
7 | Netflix | $10 | |
8 | 健康保険 | $0 | |
9 | 自動車保険(2台分) | $140 | |
10 | 生命保険 | $70 | |
11 | ペット保険 | $40 | |
12 | 保育園 | $700 | |
13 | コインランドリー代 | $70 | |
変動費 | 14 | ガソリン代(2台分) | $200 |
15 | 食費 | $350 | |
16 | 交際費 | $250 | |
17 | 生活用品 | $200 | |
合計 | $3,562 |
お断り
先にお断りしておくと、変動費の部分は月によってかなり変動しますので、「おそらく年間の出費を月単位に平均するとこのくらいだろうな」程度の、かなり乱暴な見積りとなっています。
それではもう少し詳しく見ていきましょう。
収入編
アメリカでは、一般的にIT関連のポジションは年収での雇用となります。
つまり、残業をしても残業代が支払われない場合が多いと思います。
しかし、私のポジションはIT関連ではありますが少し例外で、残業代が支払われます。
もう少し正確に言うと、時給での採用なので、稼働日の多い月ほど収入が多くなります。
ですので、ここであげている手取り$3,400というのは、おおよその平均値と考えて頂ければと思います(少し多めに盛っているかもしれません)。
ちなみに、額面としてはおよそ$4,100くらいの見積もりです。
このくらいの収入だと、税金その他をもろもろ合わせるとおよそ15%程度が差し引かれ、さらに保険が差し引かれるので、手取りとしては$3,400になるであろう、という見込みです。
税金の額は収入と家族構成によって変動するのですが、興味のある人はGoogleで「tax bracket 2017」などと検索すれば情報が見つかるかと思いますので、試してみてください。
次に、嫁さんのパートによる収入があります。
きっかけは子供を幼稚園に預ける時間を伸ばしたことで、月謝が増えたためです。
週2回ですが、月々$400くらいにはなっているので、ずいぶん助かっています。
ということで、合計すると、手取りはだいたい$3,800/月ということになります。
嫁さんの力によるところが大きいですが、そんなに悪くないんじゃないかな?とも思います。
支出編
次の表は我が家の一か月の費用をまとめたものですが、突っ込みどころ満載な感じです(汗)。
それぞれの支出について、詳細を書き始めたら日が暮れてしまうので、ここではハイライトのみの報告にしたいと思います。
1.家賃($1,300)
2018年は$1,200だったのですが、年末に家賃が上がってしまいました。。。
しかも$100も。。。
この行き場のない怒りをどこびぶつければ良いのか。。。
まあ、元が$1,200という奇跡的な激安物件だったので、少し相場に近づいたかな?と考えることで怒りを収めることにします。
そうは言ってもペットOKのワンベッドルームで$1,300であれば、ロサンゼルスではかなり良い物件と言えます。
通常、ある程度安全な都市でワンベッドルームなら、かなり安くても$1,300からとなります。
普通に探すなら$1,500が相場ではないかと思います(場所によっては$1,800から、というエリアもあります。ひえー)。
日本のアパートの相場と比べると、ちょっと信じられない価格ですね。
しかも、今回経験したように、アメリカのアパートでは家賃が毎年上がっていくという、全く意味不明の習慣があるので、恐ろしいとしか言いようがありません、、、
2,3,4. 電気、ガス、水道(計$115)
アパートによってはガス、水道をアパート側が負担してくれる物件もありますが、うちは全て自己負担です。
水道代が少し高い感じもしますが、その分電気、ガスはそれほどでもないので、合計$115であれば、許容できる範囲内に収まっていると思います。
電気、ガス、水道を全て合わせて$100前後が相場なのではないかと思います。
5,6,7. 携帯、インターネット、Netflix(計$127)
携帯はMetro PCSという少しマイナーなキャリアですが、何といっても安いです。
妻と私の2台分で月$72支払っています。
プランの内容は、通話無制限、データ通信5GB/月、テザリングも追加費用なしで使える隠れた優れものプランです。
これがVerizonやAT&Tになると、同等のプランの場合、約$100くらいするようなので、やっぱり安いですね。
インターネットはSpectrumというプロバイダで、月$45の出費となっています。
Spectrumは業界最大手なのですが、正直全く満足していません。
50Mbpsのプランなのですが、そもそも、私のインターネットの使い方の場合、そんなスピードは不要なのです。
しかも、問い合わせてみると、この50Mbpsのプランしかないとおっしゃる。
さらに、実際にスピードを計測してみると、せいぜい15Mbpsしか出ていないという始末。
ここは何とか改善したいところなのですが、誰か良い案があれば教えてください。
8,9,10,11.保険関係(計$250)
健康保険は会社から補助で大部分を補えているので、かなり恵まれているのではないかと思います。
自動車保険について、$140となっていますが、これは1台分のFull coverageと1台分のLiabilityの合計の金額となります。
Full coverageとは、日本でいうところの車両保険で、Liabilityは自賠責といった対応でしょうか。
ちなみに保険会社は、妻が独自に選んでくれたもので、Infinityという会社になります(これもあまりメジャーな保険会社ではないのではないかと、、、)。
次に、これも妻が半ば勝手に?加入した生命保険。
ここでは詳しく触れませんが、どうも日本でいう積立型の生命保険で、単に貯蓄できるだけでなく、数パーセントの利子がつく、というもののようです。
なので、少しだけ投機的な性質をもった保険になっています。
こういった保険商品は、アメリカでは結構普通にあるようですね。
そして最後に、加入してから一度もその恩恵を受けていないペット保険、、、
まぁ、保険なんてそういうものと割り切るしかないですね。
これまでうちのワンコが健康で良かった、と前向きに捉えましょう。
12.保育園の月謝(計$700)
以前は午前中のみの保育園に預けていたのですが、2019年からは夕方4時までの幼稚園に預けることにしました。
これによって月々$450月謝が$700になったのはイタイですが、その分は嫁さんがパートで補ってくれています。
アメリカ住まいということもあり、娘が日本語を話せるようになるかどうかは私たち親の努力に依存しています。
月700ドルというと、決して安くもなく、それでも日本語を話せるようになるかどうかの保証もありませんが、ここは我慢です。
今の所うちの娘は家ではほとんど日本語を話しています。
ワンコと話すときは英語です笑。
そして、幼稚園の先生とは日本語で話していますが、友達とは英語で話しているようです。
わたしたち夫婦からしたら「いつのまに覚えたんだろう?」というくらい器用に英語をしゃべっています。
それにしても、子供が言葉を習得していく過程を観察するのはとても楽しいですね~。
13.コインランドリー(計$70)
アメリカのアパートは、基本的に洗濯機が部屋にありません。
自分で買ってきて接続するということも(おそらく)できません。
なので、アパートの共同コインランドリーを使うことになります。
これが、洗濯機一回で$1.5、乾燥機一回で$1.5で、週に6回くらいこの1セットを回すので、おおざっぱに月$70くらいになっているようです。
これには少し驚きました。
年間で$800以上の出費です、、、
安い洗濯機が買えそうな金額です。
14,15,16,17.変動費(計$1,000)
食費、交際費、生活用品、ガソリン代などの費用をまとめています。
ただ、交際費は月によって結構ばらつきがあるし、時には日本へ一時帰国ということもあるので、もしかすると$200という見積もりは少し甘いかもしれません。
ここでは、そういった超例外の費用をあまり考慮せずに、なんとなくの感覚で算出していますが、おそらくこの4アイテム(食費、交際費、生活用品、ガソリン代)の出費の合計が月$1,000を超えることはないのではないか、と見ています。
さて、こうして見ると、支出の合計は約$3,562/月となります。
本当は、もっと節約できるところもあると思います。
決して無駄遣いが多いわけではないと思いますが、やっぱり子供の教育費の$700が大きいですね。
こればっかりはあまりケチっていられないので仕方のない部分です。
むしろ、日本語学校へ通わせられないという人もきっといるはずなので、個人的には頑張っているなあと思っています。
そして、月々の推定貯蓄額はズバリ$238となるようです。
うーん。これって貯蓄額としては、多いのでしょうか?
その議論はどこか別のの記事に譲るとして、
やっぱり南カリフォルニアで夫婦+幼児1+犬1が生活していくなら、月の手取りが$3,400では少し厳しいのかな、という印象です。
もちろん、家庭によって生活スタイルが異なるので、一概に言うことは難しいですが、うちのように子供が幼い家庭の場合、特に厳しいことは間違いないでしょう。
ですので、実際には皆さん、共働きの家庭が多いのだと思います。
しかし、ビザの関係で配偶者の方は就労できなかったり、また、子供が幼いうちは奥様は働けない期間もあると思うので、うちと同じように苦労されている家庭も多いのではないでしょうか。
特に、H1Bビザでアメリカ進出を考えている場合、その配偶者ビザであるH4では就労することができないので、かなりの覚悟が必要かと思います。
というわけで、この収支報告を元に、あなたに必要な出費と必要のない出費を勘案して、あなたの場合ならどのくらいの生活費になるかの見当をつけてもらえれば良いかと思います。
ここで書いた内容が、これから南カリフォルニアに移住を考えている人たちのために、少しでもお役に立てれば幸いです。
※2019年7月に内容を見直しました。