エンジニアのアメリカ進出 留学

アメリカへの留学は語学留学だけじゃない。こんなに違う語学留学と短大留学

投稿日:2019-02-15 更新日:

0. はじめに

こんにちは。ワラゴンです。

アメリカへの留学といった場合、多くの人は語学留学を想像するのではないでしょうか?
語学留学は、主に語学(ここでは英語)を学ぶために、いわゆる語学学校に通うわけですが、実は普通の大学に留学する、という方法もあるということをご存知でしたでしょうか?

このシリーズでは日本で経験のあるエンジニアさんをターゲットにしているので、大学を出ている人の方が大半なのではないかと思います。
なので「え?別に英語を勉強したいだけだから語学学校でいいよ。」と思うかもしれません。
しかし、将来アメリカに移住する気持ちがほんの少しでもあるなら、大学(特に短大)への留学を選択肢のうちの一つとして検討した方が良いでしょう

ワラゴン自身、なかば勢いで会社を辞めて、無職になってから「どこに留学行こうかな~」なんてのんきに考えていたくらいなので、当時はアメリカへの留学と言ったら語学学校に行くしか選択肢はないと思っていました。
というか、語学学校と短大って、それそんなに違うの?ってなくらいに、留学に対してあまりに無関心でした。

この記事を読んでいる人にそんな無防備な人がいるかどうか分かりませんが、この記事を読んで、語学留学と短大留学がどれほど違うかをイメージするお手伝いができればと思います。

シリーズを最初から読みたい方は以下の目次ページが便利です
エンジニアのアメリカ進出・移住を応援するシリーズ

 

1. 前書き

この記事では、大学への留学として、短大に入学する事を前提としています。
つまり、四年制の大学ではなく二年制のコミュニティ・カレッジ(短大)への入学についてお話します。

理由は、短大の方が入学へのハードルが低い事と、何といっても授業料が安いためです。
ですので、四年制大学への留学については、無理ではないですがあまり現実的ではないので取り扱わないこととしました。

また、この記事では二年制大学の事を単に短大と呼ぶことにします。

短大は、アメリカでは一般的にコミュニティ・カレッジとか、単にカレッジとか呼ばれたりします。
これに対し、四年制大学はアメリカではユニバーシティ(University)と区別して呼ばれることが多いです。

それでは両者の違いを見ていきましょう。

2. 語学留学

まずは語学留学です。
語学留学のエージェントを通して入学する人も多いと思います。
これは、入学するためのテストがないので軍資金さえあれば最も簡単に実現するでしょう。

語学学校にも種類がありますが、共通点は語学(ここでは英語)の学習のみに特化していることです。
もう本当にアメリカに移住する気がなくて、ただひたすらに「英語漬けになれればいい」というストイックな人に向いていると思います。

それでは語学留学の良い点、悪い点を見ていきましょう。

メリット1: 周りの学生に交じりやすい

メリットと言えば、他の留学生も自分と似たようなレベルなので、あまり劣等感を感じる度合いが少ない点でしょうか。
語学学校では、色んな国から英語を勉強したいという人が集まってきています。
話してみると分かるのですが、けっこう文法が間違っていたり、発音がかなり乱暴だったり、しどろもどろしている学生もたくさんいます。
そんな学生たちを見ていると、「もしかして、俺ちょっといけてるんじゃね?」的な錯覚に陥り(笑)、勇気を持って会話に参加できるようになると思います。
その意味で、語学学校への留学は良いスタートを切れる可能性が高いと言えます。

デメリット1: 授業料が高い

デメリットの一つ目やっぱり授業料が高いことです。

学校によって差はありますが、ロサンゼルス周辺ならかなり安くても1ヵ月1000ドルくらいは必要です。
これとは別に毎日の生活費を出さなくてはならないので、1年留学しようと思ったら最低でも250万くらい必要となり、予算に余裕のある人向けとなります。(ちなみにロサンゼルス周辺で年間250万では、超最底辺の生活しかできないと思ってもらって間違いないです。)

参考までに、ワラゴンが2008年時点で短大の学生だった頃の生活費を覗いてみてください。
【2008年】 ロサンゼルスに住む日本人留学生の生活費をなるべく詳しく書いてみる

デメリット2: 日本人との遭遇率が高い傾向がある

デメリットの二つ目としては、日本人の割合が高くなる傾向があることでしょうか。

特にロサンゼルス、ニューヨークなどは結構な割合で日本人留学生に遭遇すると思います。
どこの留学エージェントのサイトでも言われているように、日本人の割合というのは重要なファクターだと私は考えています。
留学したての最初の頃なら日本人から情報を得るというのも良いでしょう。
しかし、あまり長い期間日本人とつるんでいると、せっかくの留学生活を棒に振ってしまう可能性があります。
そして何より、会話の中に日本人がいると、積極的に会話に参加できないという弊害があります。

デメリット3: 周りの学生の英語レベルが低い

デメリットの三つ目は、周りの学生の英語レベルが低い事です。

上でも述べた通り、周りの学生の英語力も知れています。それはそれで最初のうちはメリットなのですが、2,3か月もすれば、友達からはあまり得るものは無いという事が実感できるようになると思います。

もちろん、友達のレベルとは関係なく授業の方で勉強できればいいのですが、いい意味でも悪い意味でも所詮は授業です。日本人にとっては学生の頃さんざんやった文法の復習に終始すると思います。
文法が不要というわけではありませんが、英語でコミュニケーションが取れるようになるためには、英語でのコミュニケーションの場数を踏むことが重要です。

少しデメリットが多くなってしまいましたが、このように、私個人的としては語学留学というのはあまりお勧めしていません。
それではどうするか?について、解決策を別の記事で書きたいと思います。

それでは次に短大の特徴を見ていきましょう。

3. 短大(二年制大学、コミュニティカレッジ)への留学

これはばっちりワラゴンのパターンです。
私は、語学学校に行かず、いきなり短大に入学しました

え?そんないきなり短大に入学なんてできるの?と思うかもしれませんが、実はあるのです。別の記事で詳しく書きたいと思いますが、英検を使って英語力の証明をすることができるのです。

短大への留学では、英語を勉強するのが目的ではなく、当たり前ですが「英語を使って何かを学ぶ」というスタンスになります。

ちょっと怖気づいてしまうかもしれません。

まず英語ができないのにどうやって?!と思うかもしれません。私もはじめはそう思っていましたが、それでも何とかやっていけてしまうところが不思議なところです。

さて、語学留学に比べて、大学への直接入学はメリットが多いと思います。

メリット1:学費が安い

メリットの一つ目は、学費が安いこと。

もちろん学校にもよりますが、語学学校の平均に比べればコミュニティ・カレッジでの授業料はかなり安いと思います。

上でも書きましたが、語学学校はかなり安くても月$1,000くらいの授業料が必要です。
一方、短大に入れば、たぶん月あたり$500とか$600くらいで済む可能性が高いです。

というのも、語学学校では在籍する期間に応じて課金されるのに対して、大学では単位の数に応じて課金されます
つまり、1単位いくら、という設定がされているので、多く単位を取るほど授業料は高くなります
そして、留学生は通常1セメスター内で取得しなければならない最低単位数が定められており、多くの場合12単位(※1)となっています。

※1
この最低単位数を守らないと、ビザ剥奪となってしまうそうです。ただ、私自身はそのような人を見たことがないので、本当かどうかは分かりません。私が留学した短大のカウンセラーによると、12単位を取得(=パス)しなければならない、とのことでした。受講するだけではなく、受講したクラスをパス、つまり最低でも可の評定を取得しなければならない、と言っていました。当時私は「ほんまかいな」と感じたことを覚えています。だって授業によっては可すら難しいものもあるわけですし、病気などでファイナルを受けることができないケースもなくはないはずです。なのに12単位をパスしなければならないというのは、常識的に考えて無理があるのですが、当時のカウンセラーとは何度も確認してそのような回答を得たので、少し頭の片隅に入れておいた方が良いかもしれません。
ちなみに12単位というと、授業数で言えば4つから5つくらいになると思います。たぶん、最初のうちは英語に難があるので、これだけでお腹いっぱいになるはずです。

少し話が逸れましたが、コミュニティ・カレッジの授業料の相場はだいたい1単位につき$270前後なので、1セメスターでだいたい$3,240くらいになると考えて良いと思います。

サマークラスを取らないと考えると、一年2セメスターとして年間で約$6,500の授業料ということになるので、語学学校に比べると圧倒的に懐に優しいと言えます。

また、長い夏休みを棒に振りたくないという場合は、サマークラスを取ることもできますし、無料のアダルトスクールに行く、という手もあるので、無理に高い授業料を払って語学学校に行く必要はないのです。

メリット2: 単位を取得できる

また、コミュニティ・カレッジに入学することの良い点は、大学の単位を稼げるという点です。

知らない人もいるかもしれませんが、大学の単位って移行することができるんです。

もしあなたが日本で四年制大学を卒業しているなら、取得した単位の多くをアメリカの大学に移行(トランスファー)することができるんです。同様に、アメリカの大学で取得した単位は、他のどの国の大学に行っても通用する単位となるのです。

別の言い方をすると、大学の単位というものは、あなたの生涯を通して使える有効期限なしの資格と考えることができます。これを利用すると、日本からの単位を移行できるので、あとは短大卒業に必要な残りの単位のみを取れば、短大卒業という道が開けてきます

メリット3: 短大卒業すれば、さらに別の進路が見えてくる

上にも書きましたが、単位が取れるという事は、短大を卒業できる可能性があるという事です。

短大を卒業すると、色々な道が見えてきます。

予算が許すなら、4年制大学に編入するという方向もあるでしょう(相当なお金が必要なので、現実的には難しいと思いますが)。

また、4年制大学に進まなくても、そのまま現地の企業に就職するという道もあります。

とりあえずコミュニティ・カレッジを卒業することで、OPT(Optical Practical Training)という資格を得ることができます。OPTの権利を取得すれば、ビザを一年延長できて、さらにインターンとして収入を得ることができるという道が開けてきます。

その後アメリカの企業に就職、うまく行けば永住という可能性も出てきます。

そんなわけで、私が個人的にお勧めするのはこの方法、コミュニティ・カレッジに入学してしまう方法なのです

4. まとめ

いかがだったでしょうか?

アメリカのへ留学する方法として、語学留学と短大への留学の違いを紹介しました。

私のお勧めとしては、短大(二年制大学、コミュニティカレッジ)に入ってしまえ!となるわけですが、全ての人に当てはまるとは思いません。

海外留学は決して安いものではないため、失敗してもいいと思っている人なんていないと思います。
留学が成功に終わるか、失敗に終わるかは、最終的にはあなた次第であることは変わりはありません。
あなたに合った留学方法を見つけるために、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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