0. はじめに
こんにちは。ワラゴンです。
アメリカに来る留学生は、普通はF-1ビザで滞在しているため収入を得ることができません。
しかし、学校を卒業するとOPTという特別なトレーニング期間が与えられます。
この期間内であれば、アメリカの企業に就職し、合法的に収入を得ることができます。
今日はその概要を説明したいと思います。
エンジニアのアメリカ進出・移住を応援するシリーズ
1. OPTとは
OPTとは Optional Practical Training の頭文字を取ったもので、大学卒業後に企業などでトレーニングを目的としてフルタイムで就労することができる制度です。
大きく分けてPre-completionとPost-completionというタイプがありますが、多くの人はPost-completionでの申し込みになります。
というのも、ここでいうcompletionというのは、つまり卒業のことを意味しています。
Pre-completionの場合、卒業を待たずに労働を開始することができるのですが、その分卒業後のOPTの期間が削られてしまうため、あまりメリットがありません。
ですので、「OPTは必ず卒業後のPost-completion」と覚えておきましょう。
2. どんな条件が必要なの?
2年制大学(短大)、4年制大学、大学院を卒業することが必要です。
語学学校ではOPTの資格を得ることはできません。
また、就職先の役職が自分の専攻分野と同系統である必要があります。
申請は、卒業の90日前から申請できるので、卒業の見込みが立ったら速攻申し込むようにしましょう。
また、申請の締め切りは、卒業後60日までです。
3. どれくらいの期間働けるの?
通常最長1年です。
申込期間中にH-1Bを申し込むことができ、H-1Bの結果が出るまではOPTが延長されます。
また、後述しますが専攻がSTEMの場合はプラス2年延長できます。
4. 費用
申請費用は$410です。
5. 必要な書類
以下が必要な書類になります。
詳しくは学校のカウンセラーに聞くようにしましょう。
1. 申請費用($410)のチェック
2. パスポート用写真を2枚
3. I-765 Form
4. I-20のコピー(過去の分も含めて)
5. 過去全てのI-20のコピー
6. I-94のコピー
7. F-1ビザのコピー
8. パスポートの個人情報ページのコピー
6. 大学の専攻がSTEMの場合は2年延長できる
学校で専攻した領域がSTEMと呼ばれる領域の場合、追加で2年までOPTの期間を延長することができます。
なので、最大で合計3年までOPTとしてトレーニングを受けることができます(その分安っちい給料に甘んじることになりますが、、、)。
STEMとは、Science, Technology, Engineering, Mathematicsの頭文字を取ったもので、我々の社会開発に貢献する分野として注目されています。
まあ、主に理系ですね。
アメリカ政府も、もちろん技術の最先端を走りたいので、これらの分野の才能を育てることに大変興味があります。
なので、STEM領域の学生にはなるべくアメリカで多くの経験を積んでもらいたいという狙いがあるのでしょう。
ただ、注意点として、たとえ専攻がSTEMであっても、短大の卒業レベルではプラス2年の延長は認められません。
少なくともSTEM領域で4年制大学以上を卒業する必要があります。
7. まとめ
アメリカに住む留学生にとって割と常識的なOPT制度について説明しました。
こういう制度があるという事を知らないと、「学校卒業と同時に帰国しなきゃー」なんてことになりかねないのでよく情報を収集しておきましょう。
それでは、この記事が何かのお役に立てれば幸いです。