こんにちは。アメリカに移住して11年くらい経つワラゴンです。
先日、アメリカのクレジットカードを作って、【ほぼ無料】まだ格安航空券を探してるの?アメリカでクレジットカード作ってタダで日本帰国しよう、という記事を書きました(このリンクは本記事の最後にも再掲します)。
でもこの記事を読んで、「本当にそんなにうまい話があるの?」とか「クレジットスコアが下がるんじゃないの?」という疑問を持つことだと思います。
その疑問はかなり妥当だと思います。
そこで、クレジットスコアがどのように計算されるかを【詳解】 アメリカのクレジットカードのスコアが計算される仕組みを知って信用度を上げようにまとめました(このリンクも本記事の最後にも再掲します)。
そしてこの記事では、クレジットスコアの計算の仕組みを知ったうえで、サインアップボーナス作戦が実際にクレジットスコアに影響するのかどうかについて考えてみたいと思います。
結論
先に結論を言っておくと、「ルールを守って運用すれば、一時的には下がる場面もあるが、長期的に見ればクレジットスコアに影響はない」となります。
それではその理由を見ていきましょう。
クレジットスコアのおさらい
まずは、前回の【詳解】 アメリカのクレジットカードのスコアが計算される仕組みを知って信用度を上げようを参考に、クレジットスコアに影響を与える要素を以下にまとめておきます。
1. Payment history (支払い履歴) 影響大
2. Credit card use (カード利用率) 影響大
3. Derogatory marks (悪評?) 影響大
4. Credit age (カード保持年数) 影響中
5. Total accounts (カード保持枚数) 影響少
6. Hard inquiries (審査回数) 影響少
これをもとに考えると、上の裏技を使う使わないに関わらず、クレジットスコアを上げるには以下の方針でカードを管理していくのが良いと言えます。
1. 毎月期限までに支払いを完了する(ミニマムでも良いですが、払い切る方が絶対良い*1)
2. 手持ちの全カードの合計利用限度額の10%以下に収まるように使う
3. 月々払いのサービス(Rentや車のローンなど)もきちんと支払う
4. 手持ちのカードの平均年齢をなるべく長くする(目指せ平均9年以上)
5. たくさんクレジットカードを持つ(目指せ21アカウント以上)
6. クレジット審査の回数を少なくする(2年間で0回が最高)
その分限度額に対する利用率が上がっていくためです。
サインアップボーナスの裏技はクレジットスコアに影響するか?
さて、それでは上記を踏まえ、クレジットカードのサインアップボーナス作戦をすることで、クレジットスコアに影響がありそうかどうかを考えてみます。
この作戦では比較的短期間に複数のカードを作ることになるので、少し注意が必要です。
まずは、クレジットスコアにとってプラスに働く点と、マイナスになる点をまとめてみましょう。
マイナス:Hard inquiry で少し下がる (影響少)
マイナス:平均カード保持期間が短くなるので少し下がる (影響中)
プラス:カードの利用率が下がる (影響大)
プラス:カードの所持枚数が増える (影響少)
これだけで大体分かるかもしれませんが、もう少し詳しく見てみましょう。
まずはマイナス面から。
マイナス:Hard inquiry で少し下がる (影響少)
クレジットカードを申し込む時に Hard inquiryをするので、少しだけクレジットスコアが下がります。
だいたい5-10ポイントくらい下がりますが、それも3か月もあれば回復します。
また、この裏技では比較的短期間に複数のカードを作ることになるので、Hard inquiryの回数にも注意です。
先の記事で書いた通り、2年間で9枚以上のHard inquiryをすると、最も低いランクに割り当てられてしまうので、当面は2年間で8枚を限度とするのが良いと思います。
ただ、注意点としてはランクの高いクレジットカードは、現時点のクレジットスコアが低いと却下される可能性があります。
却下された場合は他のカードに移るしかないので、2年で9回以上のHard inquiryをしてしまう可能性があるので、気を付けましょう。
マイナス:平均カード保持期間が短くなるので少し下がる (影響中)
新しくカードを作ると、手持ちのカードの平均年齢が下がるので、クレジットスコアにはネガティブに働きます。
しかし、適当なタイミングで新しく作ったカードを解約すれば平均年齢が上がるので、長期的に見ればやはり影響は少ないと見て良いと思います。
そして次にプラス面。
プラス:カードの利用率が下がる (影響大)
カードをたくさん作ると、手持ちのカードの合計の利用限度額が増えるので、相対的に使用率が下がり、結果としてこれはクレジットスコアにはプラスに働きます。
しかもカードの使用率はクレジットスコアへの影響度が大きいので、上記の2点のマイナスを帳消ししてくれるか、トータルでプラスに持っていける可能性があります。
プラス:カードの所持枚数が増える (影響少)
こちらも、上で見た通り21枚以上のカードを持っていると高評価になるので、実際に21枚持つかどうかは別として多ければ多いほどプラスに働くと考えていいと思います。
ただし、影響度は少ないので無理して増やす必要はないと思います。
サインアップボーナス作戦の視点から見れば、「持ちすぎる事に弊害はないんだラッキー」くらいの感覚です。
ただ、実際のところ、確かに10枚以上のカードを持つならしっかり管理できないといけないので、それはそれでカードの管理能力が試されることになります。
まあ、適当にエクセルかなんかで管理すればいいんじゃないかなと思います。
サインアップボーナス作戦の注意点
上記の通り、クレジットカードのサインアップボーナス取得作戦では、ルールさえ守っていればクレジットスコアは下がることはないことがわかります。
しかし、念のためにも以下の点にも注意しておきましょう。
・Credit Karmaで自分のスコアを定期的にチェックする
・カードがあるからといって、普段の生活以上に使わない
・カードを解約する場合は、カードの使用率が相対的に増えるので注意
Credit Karmaで自分のスコアを定期的にチェックする
Credit Karmaに必ず登録し、自分のスコアを確認するようにしましょう。
特に、新しいカードを作る前後でスコアをチェックしましょう。
カードがあるからといって、普段の生活以上に使わない
あたりまえですが、ボーナス獲得条件を達成するために、必要のないものにお金を使うのは本末転倒です。
前もって月々のカードの利用金額を把握し、サインアップボーナスが狙えるカードを選択するようにしましょう。
カードを解約する場合は、カードの使用率が相対的に増えるので注意
2年目以降は年会費が必要なカードなどでは、更新直前にカードを解約するという選択肢も出てきます。
その場合は、手持ちカードの合計利用限度額が下がるので、結果としてカードの利用率が上昇します。
利用率が限度額の10%を超えないように、限度額はある程度高い水準でキープするように管理した方が良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
結果として、先の記事で書いたクレジットカードのサインアップボーナスを貯める方法では、以下の点に気を付ければクレジットスコアに影響が出ないと言えそうです。
・使った分は毎月必ず期限通りに返済する(当たり前)
・手持ちのカードの合計利用限度額の10%以上は使わない
・新しく作るカードの枚数は2年で8枚を限度とする
・不要になったカードは解約して手持ちカードの平均年齢を上げる
・Credit Karmaに登録し、自分のスコアを常に確認する
・新しく作ったカードはエクセルなどで記録をつける
私は去年の終わりごろからサインアップボーナスの裏技を始め、1枚新しいものを作ったのですが、今の所はほとんど影響がでていません。
むしろ、カード利用率が下がることとカード保持枚数が増えることによってスコアが上がるという人が多いようなので、このブログで経過の程を報告できればいいなと思います。
クレジットカードのサインアップボーナス取得作戦についてはこちら
クレジットカードスコアがどのように計算されるかについてはこちら